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 中学生になってからは、机に向かって勉強しているふりしてノートに家の間取りばかり描いていました。家の広告のチラシを見るのが好きだったからでしょうか今考えてみると分らないなりにも結構正確な図面を描いていたものだと思います。つまり90cm単位の尺間法になっていて今私が作図している図面の雛形でありました。床の色はダークな茶色で、ガラスはグルーチップガラスという氷の花の結晶に似たクラシックなガラスを使った縦長の窓には真っ白なレースのカーテンを掛けて、とかなり具体的な乙女チックなプランを和室の勉強部屋の机に向かってせっせと作っていたものです。

 大学生になった時もこの傾向はおさまらず、退屈な講義中には家の設計図をノートに描いて友達にあきれられていました。本当は建築科に行ければ良かったのですが、残念ながら私には物理の力学を理解する能力が著しく欠けていた、と言うより全く無かったのです。正直に白状しますと今もありません。数学の定義、定理なら理解のしようもあるけれど、物理の法則って何でしょうね。ニュートンの法則も何も理解出来ず呆然としてしまいました。悲しいことに今日まで物理は全て理解できません。
 話がわき道にそれましたね。とにかく建築科は物理が必修でつまり私には建築の勉強をする道は完全に閉ざされていたのです。大学時代「何を描いているの?」「家の設計図よ」「フーン…….。じゃ私が家を建てる時、頼むわね」「いいわよ」という会話を今も友達は笑い話にしています。